おしらせ

こもりびに生まれた「外の音」

「寝床と音楽のブツブツ交換」にやってきた一人の青年。音楽を勉強し始めてまだ2年だという彼は、宿泊施設こもりびで一泊し、「普段は車や人々の声など様々な音に囲まれているが、ここでは耳を澄まさなければ音は聞こえない。意識的に音を聞きにいっている自分がいた」という言葉をノートに残して帰っていきました。

彼が後日作った音楽のタイトルは「外の音」。こもりびの環境音のようにも感じられる一曲で、おそらく静けさの中から見つけた音なのだろうと感じました。彼がコメントの中で「答え合わせ」という言葉を使っているように、こもりびに滞在して聴いてこそ、この曲を真正面から受け止められるのではないかと思います。こもりびに滞在した方は、ぜひBGMにお聴きください。

作曲者コメント

○滞在した感想

とても静かな場所でした。普段過ごしていると無意識でも聞いてしまう人の声や喧騒が、限りなく排除された空間で、何かに打ち込むことや内省にぴったりな場所だと感じます。1番の感想としては、「日常に限りなく近い非日常を味わえる場所」という表現が一番しっくりきます。

○楽曲のイメージ

こもりび内で過ごした内側の時間と、南足柄市の自然や街並みから感じた外側の時間をイメージしました。こもりびでの時間はとてもゆったりとしており、「自分だけの時間」という感覚を覚えました。朝起きてから外に出ると、その時間軸がいつも通りに戻ります。ただ、滞在前と滞在後では、晴れやかさや解放感が違いました。

これらの内と外という感覚を短く、ぎゅっとまとめた曲に仕上がったのではないかと感じています。宿泊者の方々にはBGMとして聞いてもらいながらも、滞在後は一種の「答え合わせ」に感じてもらえれば幸いです。

作曲者: 大槻眞太(Instagram @cicada_in_japan